NPO法人(特定非営利活動法人)は、広義の「NPO」の代表格ともいえる法人格になります。
阪神大震災を機に、民間のNPO活動に関する整備が必要と言う認識がうまれ、平成10年に「特定非営利活動促進法」が制定されました。
NPO法人はこの「特定非営利活動促進法」俗にいう「NPO法」に則って活動をしますが、このNPO法は定期的に問題点を改修しながら、2003年・2010年・2011年・2012年・2016年・2020年に改正されてきました。
設立まわりは初期と変わっている部分が多い為、これからNPO法人の設立検討する場合は、最新版のNPO法をチェックしましょう。
NPO法をよくご存じで無い方の中には「NPO(法人)は怪しい‥」と感じる方もいるようですが、NPO法は悪用が難しいように、良く出来ていると私は思っています。

NPO法人の特徴
まず、細かい数字は置いておいて、NPO法人の特徴をまとめます。
- 事業内容が制限されている
- 設立費用がほぼかからない
- 設立手続きが他の法人格と比べて面倒で、時間がかかる
- 一定数の賛同者が求められる
- 理事規定があるので、身内に限定した権力掌握などは難しい
- フロント企業として悪用されないように、一企業による権力掌握などは難しい
- 社外取締役的な実働無しでも設置できる存在が制限されている
- 主たる事業所のある都道府県が監督官庁となり、毎年の事業報告が義務付けられている。
- 仕組み的な世間の信用度は他の法人格よりも高いが、マイノリティの為、NPOの不正はNPO全体の問題と捉えられやすい
- 事業を行わなければ、ほぼ無税(都道府県による)。事業分は一般企業と同等課税。
- 自治体等との協業(協働)がしやすい
- 乗っ取りは不可能ではないが、事業売却はできない
- 解散時の財産は基本的に国庫等に納められる
よく、同じNPOとして比較対象となりやすい一般社団法人については、こちらの投稿をご確認ください。仕組み上、設立に時間がかかる為、東日本大震災の時に一般社団を選ぶボランティア団体が多かったのは有名な話しです。
NPO法人が取り組むべき特定非営利活動
事業内容が制限されていると書きましたが、正確にはNPO法人は「特定非営利活動」と言われる、以下の20種類の分野に該当する活動であり、不特定かつ多数のものの利益に寄与することを目的としなければなりません。約5万のNPO法人は全てこの分野内で活動しているのです。
- 保健、医療又は福祉の増進を図る活動
- 社会教育の推進を図る活動
- まちづくりの推進を図る活動
- 観光の振興を図る活動
- 農山漁村又は中山間地域の振興を図る活動
- 学術、文化、芸術又はスポーツの振興を図る活動
- 環境の保全を図る活動
- 災害救援活動
- 地域安全活動
- 人権の擁護又は平和の推進を図る活動
- 国際協力の活動
- 男女共同参画社会の形成の促進を図る活動
- 子どもの健全育成を図る活動
- 情報化社会の発展を図る活動
- 科学技術の振興を図る活動
- 経済活動の活性化を図る活動
- 職業能力の開発又は雇用機会の拡充を支援する活動
- 消費者の保護を図る活動
- 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動
- 前各号に掲げる活動に準ずる活動として都道府県又は指定都市の条例で定める活動

実際には、社会問題に関する活動であれば、このうちのいずれかには関与する筈で、我々結婚相談NPOも「保健、医療又は福祉の増進を図る活動」と「まちづくりの推進を図る活動」を実施しています。障がい者の結婚に取り組んでいる辺りが、福祉の増進にかかわっている感じでしょうか。
もし、NPOを設立する時に分野を迷う場合は、似た活動のNPOを調べて参考にすると良いでしょう。最終的に活動がこれらの分野に該当しているか?は役所が担当者個人の価値観で判断するようなものではなく、縦覧で判断されるものと認識しています。
ちなみに、分野別の認証数から、どういった社会問題に取り組むNPOが多いか?を想像する事ができて面白いのですが、投稿時点でのトップ5は以下となります。
- 保健、医療又は福祉の増進を図る活動(29,384)
- 社会教育の推進を図る活動(25,201)
- 子どもの健全育成を図る活動(25,074)
- 前各号に掲げる活動を行う団体の運営又は活動に関する連絡、助言又は援助の活動(24,039)
- まちづくりの推進を図る活動(22,890)
足すと全国のNPO法人数、約5万を超えてしまうのは、複数分野にまたがるのが一般的だからです。2と3は似ているので、両方に申請している団体が多いのではないでしょうか。
認証NPO法人と認定NPO法人
NPO法人には認証NPO法人と認定NPO法人という2種類があります。
明確に上下関係がある訳ではありませんが、社団法人等における「公益認定」と似て感じで、認定NPOの方が上と理解している方が多いと思います。
実際、基本が「認証NPO」で、一定の手続きを経て、認められた場合にのみ「認定NPO」になる事ができ、認定NPOは税制上の優遇措置を受ける事ができます。
たまに認定NPOが不祥事等で糾弾されるのは「税制優遇を受けていた癖に不祥事をしていたのか!」というバイアスが働いていると思われます。

我々結婚相談NPOのような事業型NPOは、認証NPOになる為の基準「パブリック・サポート・テスト(PST)」と相性が良くない為、そもそも認定を目指していません。必ずしも認定を目指すべきという訳でもないのです。
NPO法人まとめ
NPO法人は、特定非営利活動を実施しやすくする為に、また、それを隠れ蓑にして悪いことができないように制定されたNPO法に準拠した法人です。
正直、悪いことをしても3年間は見つかりにくいなど、課題はまだまだ残っていると思いますが、順調に見直しが進んでいるのは間違いありません。
私自身は社会の一部としてのNPO法人の存在感がこれからも強まってくると思っていますので、NPO活動にご興味をお持ちの方はお気軽にスタートアップNPOにご相談ください。