スタートアップNPOの影山です。
先日、とても悲しいことが起きました。
私が代表を務める結婚相談NPO、コアメンバー(理事)が急逝したのです。
それまで、役員の改選は任期終了に伴う2年に1度の定例行事でしたが、結婚相談NPOは「理事3名、監事1名」のミニマム構成で組織している為、任期途中での理事の追加が必要となりました。
こういったケースでは、株式会社等では「2週間以内」と決められていますが、NPOは「遅滞なく手続き」的な表現に収まっています。どちらに捉えるか?は人それぞれですが、私は「緩められている」と捉えています。何故ならば、株式会社の「2週間以内」は遵守できていない法人がほとんどと認識しているからです。
任期中に役員の変更手続きが必要なのは、死亡時だけではありません。代表的なものとして「辞任、解任、住所(又は居所)の変更、改姓又は改名」が挙げられます。
理事長の場合は法務局での登記の変更が必要となりますが、理事長以外の理事・監事の場合は、監督官庁である都道府県に届け出をするだけで済みます。(通常、理事は登記はしていない筈ですが、歴史の長いNPOなどは例外事例もあるかもしれませんので、定款等をご確認ください)
なお、執筆時点でオンライン申請には対応していない作業となります。
役員(理事・監事)の変更手続き最初の一歩
役員(理事・監事)の変更手続きが必要となった時、まずしないといけないのが、後任探しです。
実際にした事がある方はお分かりだと思いますが、これがなかなか難しいです。
私は最初、スタッフにお願いしましたが、断られました。どうやら「(NPO法上の)社員は良いけど、役員は別」という事のようです。
NPO法(特定非営利活動促進法)の制限内で、お金「報酬」で釣る事も出来なくは有りませんが、大抵のNPOにそのような余裕は無いでしょう。私の中で「活動に賛同してくれる人物・長く続けてくれる人物・理事会をスルーしない人物」という条件があった為、最終的には旧友にお願いしました。
ちなみに、役員にはNPO法の第20条(役員の欠格事由)および第21条(役員の親族等の排除)が関わってくるのでご注意ください。
第20条(役員の欠格事由)
次の各号のいずれかに該当する者は、特定非営利活動法人の役員になることができない。
一破産手続開始の決定を受けて復権を得ない者
二禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わった日又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
三この法律若しくは暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律の規定(同法第32条の3第7項及び第32条の11第1項の規定を除く。法第47条第1号ハにおいて同じ。)に違反したことにより、又は刑法第204条[傷害]、第206条[傷害及び傷害致死の現場助勢]、第208条[暴行]、第208条の2[凶器準備集合及び結集]、第222条[脅迫]若しくは第247条[背任]の罪若しくは暴力行為等処罰に関する法律の罪を犯したことにより、罰金の刑に処せられ、その執行を終わった日又はその執行を受けることがなくなった日から2年を経過しない者
四暴力団の構成員等
五法第43条の規定により設立の認証を取り消された特定非営利活動法人の解散当時の役員で、設立の認証を取り消された日から2年を経過しない者
六 心身の故障のため職務を適正に執行することができない者として内閣府令で定めるもの
※内閣府令
第2条の2(役員の欠格事由のうち内閣府令で定めるもの)
法第20条第6号に規定する内閣府令で定めるものは、精神の機能の障害により役員の職務を適正に
執行するに当たって必要な認知、判断及び意思疎通を適切に行うことができない者とする。
第21条(役員の親族等の排除)
役員のうちには、それぞれの役員について、その配偶者若しくは3親等以内の親族が1人を超えて含まれ、又は当該役員並びにその配偶者及び3親等以内の親族が役員の総数の3分の1を超えて含まれることになってはならない。

役員になるとどんなデメリットがあるのか?を説明しておく事が大切だと思います。私の場合は、理事会・総会への参加の手間と、ホームページ上での名前の掲載などを伝えました。
定款の確認と理事会・総会の開催
次に必要なのが定款の確認です。理事の選任が「理事会で可能なのか、総会が必要なのか?」を確認しなくてはなりません。結婚相談NPOでは理事会で可能だったので、臨時の理事会を開催して、認めてもらいました。この理事会・総会の議事録は提出は不要ですが、保存しておく義務があります。
今回のように新任の時に必要な書類は以下となります。
- 役員の変更等届出書
- 変更後の役員名簿
- 各役員の就任承諾書及び誓約書の写し
- 役員の住所又は居所を証する書面

「役員の住所又は居所を証する書面」は、ようするに住民票の原本(コピー不可)です。取得費用を負担させる訳にはいきませんので、ちゃんと領収書が必要である旨を伝えて、清算しましょう。なお、住民票には世帯主や本籍地、マイナンバーなど、今回の手続きに不要な情報が溢れていますので、取得してもらう際には「省略できる情報は全部省略したもので構わない」と伝えるべきだと思います。
書類の提出
書類の準備が終わったら、私はミスによる再手続が嫌なタイプかつ、そこまで都庁が遠くないので、窓口に持参しました。

手続きは特に予約不要で、10分程度で終わります。
この時、NPOの代表印を押す書類は提出証明用に印鑑を押してもらうことができるので、コピーを用意しておくと良いです。(写メでも良いならば撮らせてもらえるのでコピーは不要)
今回は違いますが、理事長の場合は、法務局に登記もしましょう。
以上で、役員(理事・監事)の変更手続きは完了です!